はじめに
統計検定1級では、統計数理も統計応用も、それぞれ大問5問から3問を選んで解答します。したがって、制限時間90分以内に最高得点を取れる3問を素早く選択することが重要です。しかし、よほどの実力者ではない限り、試験の場で問題選択に迷うと思われます。私は2022年の試験で問題選択に10分以上を費やしてしまいました…。この記事では、自身の経験から、どのような指針で問題を選択したらよかったのか反省してみました。
迷った時の問題選択の指針
- 確実に解ける小問の数が多いものを選ぶ
- 解答の指針が分かるなど、部分点を狙えるものを選ぶ
- 計算量が少ない、または、計算が複雑ではなさそうなものを選ぶ
- 得意分野であるもの、類題の経験があるものを選ぶ
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確実に解ける小問の数が多いものを選ぶ
最初の方の小問は、基礎的な設問が多く着実に得点を重ねたい部分です。一方で、後半以降は難しい小問が多く、完答できる受験者は少なくなると推察します。したがって、確実に解ける小問の数が多いものを選び、残りの小問ができなくても他の受験者と差が開きにくくするという方針もよいかと思います。
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解答の指針が分かるなど、部分点を狙えるものを選ぶ
統計検定の合格の目安は6~7割くらいと言われています。つまり満点を取る必要はないため、完答できなくても部分点が狙えるものを選ぶということも戦略と思います。
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計算量が少ない、または、計算が複雑ではなさそうなものを選ぶ
統計検定では、微分・積分などの複雑な計算や電卓を用いた煩雑な計算が求められる設問があります。1問にかけられる目安が30分という時間的な制約もある中、正確に計算を遂行することは想像以上に難しいことだと思います。したがって、同じくらい解けそうな大問がある場合は、計算量が少ないもの・計算が複雑でないものを選ぶことも重要と思います。
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得意分野であるもの、類題の経験があるものを選ぶ
上記の指針を適用しても、どの問題を選んだらよいか悩むこともあるかと思います。新しい傾向の問題が、実は簡単だったりする場合もあるかもしれません。しかし、これまでの自分の努力を信じて、得意分野、あるいは類題の経験があるものを選ぶことも一案かと思います。
終わりに
以上、限られた時間内で最大の得点を目指すという視点で考えれば至極当然の内容かもしれません。しかし、当日慌てないためにも受験前に問題選択の指針や時間配分について予め検討しておくことは有益だと思いますので、何かしら参考になれば幸いです。